【英米が休場のなか、静かにイタリア国債を手放しドイツ国債を買う動きは継続。過去の経験からこうした動きはこの先も継続と考えています。英米市場は実質本日が今週の初日ですから、『短期的に』流れが変わる可能性にも注意です】
欧州発の経済指標の鈍化から失速がこの春以降のユーロ売りのテーマでしたが、今や完全に欧州政治がこの先のユーロ相場を左右する大きな要因として意識され、今後この影響力は低下どころか強まると予想されます。
本欄でも頻繁に登場するイタリア10年国債対独スプレッド(注)ですが、一日で約30bp(0.3%)近い拡大をみせ235bp(2.35%)まで広がっています。
(注)欧州債で欧州の信用度を計ります。拡大はユーロ売り要因。
イタリア国債は売られ金利(流通利回り)上昇は当然なのですが、ドイツの10年国債では金利は直近ピークの5/15の0.646%より急低下、昨日5/29は実に0.344%までとこの間で約30bp(0.3%)の低下をみせています。
これは域内の債券市場でイタリア売り(これは広義に南欧売り)、ドイツ買いの質への逃避が続いていることになります。
昔、同僚の金利ディーラーによく言われたことですが、「金利は動き出すと止まらない。ひと相場で軽く1年分儲けられる」と豪語していました。
これは、金利の動きというのは一旦動き出すと止まらず、時間をかけて水準訂正を継続するという証です。
ただ為替市場も金利の影響を大きく受けますので、裏を返しますと金利の水準訂正が継続する間はその影響を継続して受けるということになります。
本日は16:45のフランス中銀総裁の講演に注意しておきましょう。
EURUSDとドイツの10年国債金利の推移のチャートを掲載しています。
■トレードポイント
EURJPYのショートですが、半分になった根っこ(コア)の128.929に、同額の128.30のショートが加わっています。
後者は捉え方ですが、127.70で一旦半分買い戻した分のコスト改善の売りとの感覚です。
ここからの買い戻しやストップの目安、デイトレ指南等はSmartLogicFXへ。