財務省から公開された「対外及び対内証券投資売買契約等の状況」、国内の大手機関投資家が年明け4週間で外債をネットで約3.9兆円買い越していることが判明しました。

ただ現在の為替水準、決算期末を控えていることを考慮すると、ここからの買いには及び腰と読みます。

本邦の生命保険会社等の大手機関投資家の外債投資の動向ですが、2018年度は昨年夏以降にUSDJPY、クロス円共に高値圏での推移が継続したため、どちらかというと積極的な新規投資は控えられてきました。

2018年度入り後、昨年4月以降の年末までのUSDJPYのレンジを振り返りますと、104.56-114.55となります。

ですから、中心で109円のミドル、考え方次第ではそれ以下の水準では一部こうした新規の買いを手掛けやすくなるともいえるでしょう。

為替市場では年明け早々にフラッシュクラッシュが発生、USDJPYで一時104.10の(銀行間市場のオフィシャルな)安値を示現しています。

そのため、このような新規の買いが少なからず出てもおかしくはないとは踏んではいました。

ただ決算期末である3月を目前に控え、レパトリエーション(決算期末をにらんだ海外資産の圧縮)への準備へも移行することから、新規投資の「拡大」には至らないと考えていました。

本邦の財務省から公開された「対外及び対内証券投資売買契約等の状況」から、国内の機関投資家は年明けの4週間を通じ、ネットで海外の中長期債を約3.9兆円買い越していることが判明しています。

図表ではこちらからご確認ください↓

 

この全てが「円売り」を伴うわけではありませんが、この時期としてはかなりの額に達し、こちらの資金フローが年明け以降の円売りを一部主導した可能性もあります。

では、今後の展開…

①既にUSDJPYは2018年度の年間レンジ、104.10-114.55の中心値を超え110円に乗ってきた。

②3月の決算期が近付く。

こうした背景から、ここからの新規の外債投資には及び腰であると読めるでしょう。

■トレードポイント

●AUDJPY☆☆☆

ショート

●USDJPY☆☆☆☆

ショート

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