カナダ中銀がテーパリングを発表
昨日は、BOC(カナダ中銀)が金融政策を発表、0.25%の政策金利を維持する一方で、週間の国債買い入れ(量的緩和)額を40億カナダドルから、30億カナダドルへの縮小を発表しています。
俗にいうテーパリング(量的緩和の縮小)で、主要国では一番早く政策変更にかじを切ったことになります。
声明のなかでは、「スラック(要は需給バランス)の吸収は2022年になる」として、従来の2023年から大幅に前倒ししたことになります。
あくまで今後の経済状態次第となりますが、これにより、2022年の利上げが完全に視野に入ってきました。
為替市場では、主要通貨に対してカナダドルが急伸、USDCADでは昨日安値1.2460、CADJPYでは同高値86.78を示現しています。
米国時間の午後に実施された240億ドルの20年債の入札は、応札倍率で2.42倍と好調な入札結果で終えています。
この結果を受け、米金利は低下、多くの通貨に対しドルが弱含む局面がありました。
次はどこの国が続く?
コロナ後の各国の金融緩和の副作用から、特にカナダ、豪州、そしてNZでは、不動産価格が急騰、実質バブル化のなかで、カナダが先手を切ってテーパリングを発表したことになります。
陸で国境を隔てていることもあり、カナダは事実上の米国の小型版、おそらく夏前後には米国からのテーパリングのアナウンスメントがあるはずです。
こうしたなかで、金融緩和の出口に向けて、周回遅れとなりそうなのがユーロ圏と日本、ユーロと円が長期的に強含むとはとても思えません。(どちらも経常黒字国(圏)なので、日々五月雨的な自国通貨買いは発生しますが…)
USDJPYの107円台が底堅い背景
今晩のECB理事会では、政策変更等は見込まれていませんが、EURUSDが再び1.20の大台に乗せてきたことで、何かけん制発言が飛び出すか、要注目となります。
USDJPYの107円台の滞空時間が非常に短くなっています(すぐに108円台に押し戻される)。
下値の目途とすれば、3/5の安値107.82、今年のレンジの38.2%戻しの107.77、日足一目均衡表の上限もこの辺に位置して、底堅いのも納得がいきます。
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