今週は月初でもあり、経済指標の発表等が比較的集中しています。
新型肺炎が収束に向かう兆しがみえないなか、引き続きこちらをめぐる動向と金融市場の反応が焦点でしょう。
先週を振り返りますと、木曜に日本の財務省が発表した統計から、USDJPYが急伸しました。
112.23の高値をつけた2月3週目には、日本の機関投資家の外債買い越し額は6600億円にとどまったことが判明しています。
最大6600億円程度の円売りで、USDJPY相場を2円も上昇させる原動力となるとは到底思えず、予期せぬ上昇から短期投機筋主導でUSDJPYが買い戻されただけと見受けられます。
今週はイベントが集中していますので、それぞれ見ていきましょう。
【3/2(月)中国2月製造業PMI、米2月ISM製造業景気指数発表】
中国2月製造業PMI、米2月ISM製造業景気指数が発表予定です。
新型肺炎拡大の影響を受け、特にISM製造業景気指数は、年明け底入れしていただけに注目度は高いといえます。
【3/3(火)スーパーチューズデー】
米民主党の大統領選候補者選びでは、最大の山場「スーパーチューズデー」が開催予定です。
左派のサンダースの氏の首位維持は、現職のトランプ大統領の支援材料となるはずでした。
ただ、足元のリスクオフ環境は、トランプ大統領にはネガティブな要因です。
さらに、サンダース氏の学生奨学金返済免除の構想は、増税⇒景気悪化を広くイメージさせることになります。
サンダース氏の首位の維持、さらなる躍進は、動揺が続く米株にはあまりポジティブな材料でもないでしょう。
【3/6(金)米雇用統計】
米雇用統計は、いわゆる景気の遅行指標であるハードデータの代表格です。
雇用関連指標に悪化がみられるかが焦点ですが、おそらくそれはなく、サプライズなく通過でしょう。
ここまでグローバルで株価指数は、高値から10%以上下落し、調整局面入りしました。
基本スタンスとして戻りは限定的ですので、為替市場ではUSDJPYやAUDJPYなどの売り場を探すことになります。
ダウも先週2/28まで7日続落、週間の下落率は12%超。
これは下げ幅では2008年のリーマンショック以降最大で、FRBの緊急利下げ等の政策対応が出てきても不思議でありません。
ただ、当時と政策金利を比較すると現在は1.75%。
仮にゼロパーセントまで誘導可能としても、0.25%の利下げのカードはわずかに7枚、政策対応の余地は当時と比べ限られます。
さらに、トランプ政権誕生では、好景気下に減税を実施しました。
つまり米経済が好調なのは、最大にアクセルを踏んだからであって、再浮上にはこれ以上の低金利や景気刺激策が必要なわけです。
今後は、日銀やECBの金融政策に代表されるように政策が出尽くし、対応不可能といった新局面が2020年代の金融市場のテーマとして浮上してくるかもしれません。
今回は、特別に今週の相場展望動画をお届けします。
こちらの動画は、SmartLogicFXの会員の方にお届けしているものですが、今週は特別に公開しています。
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