米ISM製造業景気指数は市場予想を上回る改善が見られ、金融市場は一旦リスクオフの調整局面へと向かいました。

英ジョンソン首相発言から、再び合意なき離脱の観測が台頭しました。

本日のRBAは据え置き予想です。

上海株が一旦下げ幅を縮小して引けたこともあり、続いて取引が始まった欧米株は堅調に寄付き上げ幅を拡大、ダウもザラ場での上げ幅を一時370ドル超まで拡大しました。

この動きのなかで発表された米国1月ISM製造業景気指数は、市場予想を大きく上回る50.9と6か月ぶりの水準まで回復、米中の第1弾合意署名の影響が反映されたようです。

為替市場ではリスクオフの調整局面から、USDJPYやクロス円が買い戻され、前者で昨日高値108.80、AUDJPYでは同72.92、NZDJPYでも同70.41を示現しています。

先月末に英国が無事EUを離脱したことで、英国のジョンソン首相が「今後のFTA(自由貿易協定)でEUルールは受け入れない」とけん制、決裂も辞さない姿勢を鮮明としました。

そもそも過去に目を転じますと、EUが域外の地域と締結したFTAには最短で4年を費やした事実を前提とすると、年末までの10か月間でFTAをまとめるのは非現実的であります。

金融市場、特に為替市場では再び英国の合意なき離脱の観測が台頭、このジョンソン首相の発言以降は終日英ポンドを売る動きが継続、GBPUSDで昨日安値1.2983まで値を下げました。

米国時間の午後に入り、ブルームバーグが関係者の話として「中国が米国に対し第1弾合意の柔軟性を要求」(その後USTRが否定)報じ、米株が上げ幅を縮小する場面がありました。

本日はRBA(豪州準備銀)が政策金利を発表予定(12:30)、1月に発表された小売売上高、雇用関連指標、昨年のQ4(10-12月期)消費者物価指数は市場予想を上回る結果となっています。

こうしたことから、本日のRBAの定例会合では利下げをほとんど織り込んでおらず、利下げが決定された場合はサプライズとなります。

 
 
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