前回6月FOMCでの利下げ賛成票は1票でした。

わずか1か月で50bpの利下げに意見集約できるか?やや厳しいといえます。

英保守党の党首が選出予定ですが、市場への影響は限定的でしょう。

昨日の東京時間は、週明けでもあり仲値(09:55)に向けた決済(米ドル買い)需要が比較的大きくUSDJPYが上伸、その後は108円に乗せたことでストップロスを発動、昨日高値108.07を示現しています。

欧米時間に入り、日銀の黒田総裁がIMF(国際通貨基金)で講演、このなかで「2%の物価目標に向け強力な緩和を継続」を強調しましたが、目立った市場の反応はありませんでした。

トランプ大統領が「FRBは引き締めの幅も速度も速すぎで大きな失敗を犯した。引き締めが米国の競争力を低下させた」と来週のFOMCを前に再度ツイッターに投稿しました。

このツイートを受け、108円手前付近で推移していたUSDJPYが米金利の低下を伴い、やや小緩む場面がありました。

再度トランプ大統領が「債務上限引き上げに関し、議会との協議は上手くいく」とツイートしていますように、この問題で夏場にかけて金融市場へのネガティブな影響が指摘され始めています。

こうした混乱を回避する目的からFRBは9月にも利下げのカードを温存する必要から7/31のFOMCでは25bp(0.25%)の利下げで決着との見方が増えてきています。

ウォール・ストリート・ジャーナルのFEDウォッチャーであるニック・ティミラオス記者も25bpの利下げを予想する記事を投稿しています。

そもそも前回6月のFOMCで利下げに賛成票を投じたのがセントルイス連銀のブラード総裁のみ、そこから1か月と少しでFOMC内で50bpの利下げの意見集約に持ち込める可能性は極めて低いのかもしれません。

本日英国の保守党は、メイ首相の後任を選ぶ党首選の決選投票の結果を発表予定、事前予想でEU離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相の優位は揺るがず、ただこの選挙結果の市場への影響は限定的でしょう。