米株の2指数が史上最高値を更新しリスクセンチメントがさらに改善、為替市場ではこう着が継続しています。

この環境下では、「消去法的に」金利の低い通貨を敬遠する動きはこの先さらに強まる可能性があります。

 

主要通貨のなかで中央銀行の政策金利を比較してみますと、一番高金利が米国で2.5%。

一方、低金利はスイスの-1.25%。

両者の金利差は3.75%です。

主要中銀がハト派に転じ、グローバルで金利が低下し、株価が回復し変動率が著しく低下する局面では、この2通貨間の3.75%の金利差は非常に魅力的です。

 

足元でUSDCHF(米ドル/スイスフラン)が2017年1月以来の1.02台を回復。

CHFが一部ファンディング(資金調達)通貨となり、金利選好の流れが強く出始めているものとみられます。

 

本邦では新年度入りで生保各社が2019年の運用計画を発表。

最大手の日本生命では、新規投資は実に1兆6000億円、オープン外債(注)や外国株投資を積み増すとしています。

(注)ヘッジ外債と異なり、こちらは全くヘッジなしの外債投資、円売り⇒外貨買い⇒外債買いとなりますので、実弾の円売りを伴います。

この動きは何も日本生命に限った話ではなく、業界全体を通じた話です。

日銀がマイナス金利を採用、イールドカーブ・コントロールの下、長期債の金利までゼロパーセント以下に埋没するなかでは、国内にも目立った投資先等はありません。

 

米国で利下げの織り込みが進行するなかでは、112-113円を大きく超えての円安を予想しません。

しかし、USDJPYの下値では、ほぼ確実にこうした外向きの資金フローが構えていることは疑いの余地がありません。

 

昨日は、ナスダックやS&P500が史上最高値を更新。

リスクセンチメントが大幅に改善。

為替市場でこう着が強まるほど、こうした金利の低い通貨群(CHF、JPY)を敬遠する動きが、今後強まる可能性があります。

 

■トレードポイント

上述のようにUSDCHFがこうした安定下では非常に魅力的です。

徐々に買い下がってロングを構築という戦略も視野に入れます。

●AUDJPY☆☆☆

ロング

 

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