ここまで伝わってくる経済関係のTVやメディアニュースからは、昨日の動き「米10年債金利が2.99%まで上昇、USDとの相関が回復でUSD買い」という報道がほぼ全てです。
確かにUSDJPYが年初来の安値となる104.56を示現した後の金利相関はやや回復しています。
問題は金利上昇とUSD高が継続するかですが、米国の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利先物からみる今後の利上げですが、2018年末で実に2.26回、2019年末でも既に3.96回を織り込んでいます。
どちらも今回の2015年以降の米利上げ局面では最高水準の織り込みですが、2018年は既に1度利上げは実施され、今年はトータルで3回なのか4回なのかが焦点でした。
2.26回を織り込んでしまったわけですから、もう実質4回へ舵をきったも同然ですが、米景気が良好なことは百歩譲って認めるとしてもその利上げに対し経済が耐えられるか?それが論点だと思います。
トランプ政権は潜在成長率を+3%と過剰に見積もりますが、FRBは冷徹に+1.8%と判断していますから(実際は2%弱)、現行の政策金利(FF金利)の1.75%をわずかに上回る程度です。
利上げというのは経済を長期に渡り巡航速度に乗せるという面があるなかで、将来の景気減速時の(利下げ幅を担保する意味で)のりしろという側面も大です(だからペースを緩めることができません)。
ただ、潜在成長率以上の政策金利と、今後の株を筆頭とする資産市場の共存にはやや慎重に考えたいと思います。
筆者はIMM(シカゴ)の通貨先物残高の推移を追っていますが、一番重視するのは「買い持ち」から「売り持ち」へ、または「売り持ち」から「買い持ち」へと転換した時、トレンドを強化する材料ととらえてきました。
次に重視するのは、「価格と残高」の関係です。『残高が増える一方で価格の上昇が伴わない』場合は一種のダイバージェンス(かい離)ですから、価格の変動はやや抑制的ととらえています。
EURUSDですが、昨年、仏大統領選を無難に通過したことでこのIMMのEURバランスは5/9に22399の買い持ちに転じました、その週のEURUSDの引けは1.0931でした。
先週4/17時点でこの買い持ちは過去最高水準の151476まで拡大する一方で、価格は先週の引けで1.2287と年初来高値を大きく下回ります。
EURUSDの上昇にやや陰りが見えてきました。
USDJPYの上昇には、ここまでの背景からやや懐疑的でUSD買いという選択に踏み切る決断ができません。
■トレードポイント
上述の背景からEURUSDを売ることにします。小出しに複数回かけて売れば良い訳ですから、一つのレートで参入する必要は全くありません。
今TwinCloudでみますと短期線の下限は1.22577です。
レートを3分割、今1.2208で1/3売ります。残りを1.2258、1.2308で売り指し値、全てのストップが1.2410です。
EURとUSDは金利でみた場合EUR<USDですからEURを売り建てたとしても日々スワップが「日銭」となることも援軍です。
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有料メルマガ+掲示板SmartLogicFXの記事を抜粋。
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