為替報告書、シリア介入を経てもUSDJPYは昨日朝より堅調推移でしたが、昨晩の米小売売上高が4か月ぶりに上昇、予想を上回ったにも関わらず反落とやや流れが変わったようにも感じられます。
市場が今日から予定されている日米首脳会談に向け、現実的な見方に転換したのかは定かではありませんが…..
通常こうした国際間の会談では、事前に事務方が会談内容を調整、首脳間の会談は筋書きに基づいた確認だけの会談となる場合が大半です。
ただ今回の場合は、「トランプ大統領が外交にかかわる幹部を相次ぎ解任、米国側の担当者に空席が余りに多く、事前折衝滞る」(日経電子版、4/11)と報じられています。
こうしたなかで、どのような会談が進行するのか?ぶっつけ本番という見方が台頭しており、同記事でも「シンゾーとトランプの会談内容のシナリオ構築は無理、予測不可能(日本の外務省)」としています。
そもそも、トランプ大統領は言動が一致せず、16日に予定された対ロシア制裁も既に見送りが発表になっています。
ではシナリオです。
① 北朝鮮政策のみを議論し、共同記者会見では固い握手、貿易問題に関する言及は一切なく、トランプ大統領は自身所有の別荘で支持率の下がった安倍首相に高価な食事を振る舞い、ゴルフに興じ、安倍首相をそのまま帰路に着かせる。
② 既に会談場所のフロリダにトランプ大統領は到着、直後の会見で「貿易赤字は友好国に多い」と言及し、その筆頭にこれから会談する「日本」をあげ、既に臨戦態勢に入っています。
食事やゴルフも、相手の譲歩を引き出す一つのトランプ流戦術ですから、①の可能性は10%以下、②が90%となりそうです。
そもそも多忙なトランプ大統領が、執務室のあるワシントンから移動してフロリダで会談を開く意図はどこにあるのでしょうか。安倍首相に「タダ飯」を食われて、帰られても実績にはなりません。
「宿題としての貿易問題」あたりが最低ラインでしょうか。為替相場にあまりポジティブなイメージが抱けません。
■トレードポイント
USDJPYのショートですが、まずストップロスを108.25に下げます。
既存ポジションンの全額を四分割、106.50、106.70、106.90に買い戻しを置き、仮に全て約定された場合、週越えで残した総額の1/4が残ることになります。
昨日既報の様に68%の下限で106.325ですから、あまり無理をしません。
EURJPYショートも同時に買い戻し方針、ストップは133.00で変更なしです。
EURGBPショートですが、0.85台への大台が変われば少し減額予定、ストップは0.8700で変わらずとなります。