こんばんは。
8日に緊急融資策(7500億ユーロ)が発表され、安定化が期待された先週の市場ですが、スプレッドが急激に縮小し、ユーロドルが急騰したのは9日のロンドン市場まで。
9日のロンドン市場で一時1.3095まで急騰したユーロドルですが、その後の相場は大きな戻しもなく下落を続け先週末のNY市場の終値はほぼ安値である1.2359で  終了。
5月3日の週はほぼ800ポイント(高値1.3362,安値1.2522)
 5月10日の先週はほぼ750ポインの(高値1.3095,安値1.2354) の下落。
2週連続で大陰線を示現。
市場が懸念しているのは緊急融資策の中にECBの国債の購入を含めている点。
南欧の劣化した国債を購入すると中銀のバランシートが拡大し、中期的にはユーロ売りにつながります。
ECBは今回の件は不胎化するといっているようですがその内容が不透明なところが、市場の懸念を払拭できないところ。
結局EU圏から対応策がだされても、市場の流動性が改善するのみで、結局その後のユーロ売りが加速するという流れの繰り返し。
先週の金曜日には、ドイツのメルケル首相が「欧州は極めて深刻な状況に陥っている」
と発言したことにより、ユーロの下落余地は更に拡大。
ユーロドルは過去2週間大幅な下落を演じているため、市場参加者はまだ下向きに向けてヘッジが遅れている状態であり、今週も更なる悪材料がでれば加速に勢いがつく可能性も。
市場の目線は更に下がり次の目標は1.2000.
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 ユーロドル 週足 出所Bloomberg
今週もユーロ圏からの報道に注意しながらもユーロドルは戻り売りの展開。
今週の木曜日(20日)午後9時から上田ハーローさんでオンラインセミナーを開催します。
テーマは注目のユーロドルとポンドドルの下落が続くかどうかを集中的にご紹介しようと思っています。
お時間の都合のあう方はぜひご参加ください。
では、今週もよろしくお願いします。